株式会社EVMEL / 映像制作
いただいた企画書の狙い ──「便利になった今、まさか監視システムにフォーカスが当たるとは思わない」── を軸に、そのまま撮影・制作できる形へ落とし込みました。
同じ役者、同じアングル、同じ停電を二度見せる。
違いはただ一つ、
「ひまもりちゃんが立っているかどうか」だけ。
商品説明を一切せずに、商品の価値だけが残る構造にしています。前半(昭和)と後半(令和)は完全な対になっており、前半で「見えない」を体験させたあと、後半の同じ瞬間で「見える」を返します。
構成案に沿って、実際に60秒の映像を制作しました。ナレーション・セリフ・テロップ・整音まで入っています。音が出ます。
「ひまもりちゃん」プロポーズ今昔篇 / 60秒 / 16:9(昭和パートのみ4:3)
※ この画面は確認用のプレビューです。720pへ軽量化し、EVMELの透かしを入れてあります。
※ 納品版は 1920×1080 のフルHD・透かしなしです。
制作に入る前に、「同じ場所・同じアングルで、時代だけが変わる」が画として成立するかを、基準となるカット(S3・R1)で検証しました。この2枚がそのまま本編の土台になっています。
| CUT | 秒 | 画 | 音(N=ナレーション/S=セリフ) | テロップ |
|---|---|---|---|---|
| 【昭和パート】4:3(左右黒帯)/ブラウン管風・走査線・色にじみ・彩度低め・フィルムグレイン | ||||
| S1 | 0:00–0:04 | 夜の海沿いの国道。昭和のスペシャルティクーペが走り抜ける。ローアングル、テールランプが尾を引く。 | 環境音のみ(エンジン・風) | — |
| S2 | 0:04–0:08 | 車内。緑に光るアナログ計器。カセットをデッキに押し込む男性の手。助手席の女性が笑う。 | カセットのカチッ音 → 音楽が流れ出す | — |
| S3 | 0:08–0:12 | 【基準アングル】港の岸壁に停車。二人が車を降りる。対岸に街の灯り。R1と完全同一構図 | 波音 | — |
| S4 | 0:12–0:16 | 男性が上着から指輪ケースを取り出し、蓋を開けて差し出す。女性が息を呑む。 | S(男)「あのさ…これ。」 | — |
| S5 | 0:16–0:19 | その瞬間、対岸の街の灯りが一斉に消える。画面が暗転に近づく。 | S(女)「あら、停電…!」 | — |
| S6 | 0:19–0:23 | 暗闇に沈む二人のシルエット。女性が身を乗り出して手元をのぞき込むが、指輪ケースの中身は見えない。男性は黙って蓋を閉じ、上着へしまう。 | S(女)「で、何かしら?…暗くて、よく見えないわ。」 S(男)「…あー。また、今度にしよっか。」 | — |
| S7 | 0:23–0:26 | 暗いままの引き画。ゆっくりフェード。 | N「あの頃、夜の闇は、今より少し不便でした。」 | — |
| 【転換】0:26–0:27 左右の黒帯が開いて 4:3 → 16:9 へ。走査線ノイズが晴れ、彩度が戻る(1秒) | ||||
| 【令和パート】16:9/クリア・高彩度・シネマティック | ||||
| R1 | 0:27–0:31 | 【S3と同一構図】同じ港。現代のクーペ。同じ二人が降りる。遊歩道脇にひまもりちゃんが1本、見守り灯としてすでに点灯した状態で立っている(風景の一部。ここでは気づかせない)。 | 波音 | — |
| R2 | 0:31–0:35 | 【S4と同一構図】男性が片膝をつき、指輪ケースを差し出す。 | — | — |
| R3 | 0:35–0:38 | 【S5と同一構図】対岸の街の灯りが一斉に消える。同じ停電。ひまもりちゃんの灯りだけが、何も変わらずに点いたまま残る。 | ブツッという停電音 | — |
| R4 | 0:38–0:42 | 暗くなったことで、消えずに残った灯りの輪が浮かび上がる。二人だけがその中にいる。ローアングルで支柱とソーラーパネルをシルエットで見せる。 | — | — |
| R5 | 0:42–0:46 | 寄り。光を受けて指輪が眩く光る。女性の微笑み。ゆっくりドリーイン。 | N「停電の夜も、二人の時間は、途切れない。」 | — |
| R6 | 0:46–0:50 | 大引き。真っ暗な街の中で、ひまもりちゃんの灯りだけが二人を照らしている。 | N「太陽の力で、二人の未来を照らす。」 | — |
| 【商品パート】16:9/明るく・実用的に。ここで初めて商品名を出す | ||||
| P1 | 0:50–0:54 | 製品のヒーローショット。ソーラーパネル・カメラ・ストロボ・スタンドがきれいに見える。ここでキャラクター「ひまもりちゃん」が登場。ぴょんと現れて製品を指さし、こちらに話しかける。 | ひまもりちゃん(女性)「ワタシが、見守るよ!ひまもりちゃん、です!」 | ひまもりちゃん/太陽の力で、いつでも見守る。 |
| P2 | 0:54–0:57 | 3つの要点を並べたカード。ソーラー+大容量バッテリー/工具いらず・置くだけ/検知して録画・お知らせ。 | ひまもりちゃん「電源も、工事も、いりません!」 | 電源不要/工事不要/スマホに通知 |
| P3 | 0:57–1:00 | クロージングカード。「あなたの現場に、見守りを。」+ 国分プレス工業株式会社 + URL。右下に次回予告。 | ひまもりちゃん「国分プレス工業でした!」 | あなたの現場に、見守りを。/国分プレス工業株式会社/kokubun-press.co.jp/次回「監視カメラ篇」 |
企画書では「初代または2代目プレリュード」「新型プレリュード」とご指定いただいていますが、自動車メーカーの許諾なく実車を特定できる形で広告に使用することは、商標・意匠上のリスクがあります。
そこで「昭和のスペシャルティクーペ/令和のスタイリッシュなクーペ」という架空の車で制作することをご提案します。リトラクタブルヘッドライト・低いノーズといった「時代の記号」は残しますので、狙い(時代の対比)は損なわれません。ナンバープレートも架空のものにします。
※ 制作の途中でも、放っておくと既存車種に酷似した造形が出てきました。本番では意図的に外しています。ご確認ください
企画書の現代パートは「ひまもり君」と表記されていますが、カタログの商品名・キャラクターは「ひまもりちゃん」(ひまわりの女の子)です。本構成案では「ひまもりちゃん」に統一しています。ご確認ください
ひまもりちゃんの本来の用途は農業・現場・防犯であり、港の岸壁に立っている必然性は本来ありません。ここが弱いと視聴者に「ご都合主義」と読まれ、企画の狙い(自然にフォーカスが移る)が崩れてしまいます。
そこでロケーションを「遊歩道が整備された港湾公園」と設定し、防犯灯・見守り灯として当たり前に設置されている状態で置きました。カタログの用途「夜間の見守り」「暗い夜道でも安心して通れる」にそのまま合致するため、演出がそのまま商品説明にもなります。
いただいた企画書は令和パートのナレーションで終わっています。WEBプロモーションとして着地させるには商品の顔・用途・社名・URLが必要なため、末尾に10秒を追加しました。余白の手書きメモ「ひまもりちゃん最後登場/国分プレス/次回動画PR」はここで回収しています。
「あら、停電…! で、何かしら?…暗くてよく見えない…」を1カットで喋りきると尺が持ちません。停電の瞬間(S5)と暗闇で手元が見えない(S6)に分割し、S6を「見えない」ことの絵にしました。ここが令和パートR4「見える」の対になります。
EVMELでは、企画・絵コンテから映像生成・ナレーション・テロップ・整音・書き出しまでを一貫して内製しています。ロケ・キャスティング・機材を伴わないため、ロケ地や天候・季節の制約を受けず、修正のサイクルが速いことが特長です。
本案のように「同じ場所・同じアングルで時代だけを変える」「停電の瞬間だけ照明が残る」といった、実写では手配コストが跳ね上がる画も、企画意図どおりに作り込めます。自社のプロモーション映像でも同じ体制で制作しています。